コロナ禍収入減少。それでもなぜタレントにこだわり続づけるのか?メディアとは何か?「イマスグキャスター」 U.K./(楠 雄二朗)インタビュー

こんにちは!

IT女性起業家の松原です!

我らが「イマスグキャスター」のU.K./楠 雄二朗さん。
大阪府出身。大学卒業後、ラジオDJとして活動を開始。
某音楽番組のメインMCを担当されたところから、一躍知名度を上げ、その後、DJやMC以外にもタレント、俳優、ナレーターなど活動の幅を広げておられます。
いつもは聞き手に回って下さるU.K.さんに今回はスポットを当ててお人柄をお伺いしました。

U.K.さん?くっすんさん?ファンには必見の回です!!

「イマスグプロデューサー」平岡 直也:
くっすんさんと僕は同世代の人間。
このインタビューを通してくっすんの人柄を聞き出せる時間にします。
社会で気づくこと、こうしたらもっと良くなっていくんじゃないかということをお話しできたら。いい機会だと思っています。

「イマスグキャスター」 U.K.(楠 雄二朗):
DJ業はアーティストを盛り上げるのが仕事ですし、いつもは話を聞く側になることが多いので、今回は話を聞いてもらえるということで嬉しいです。

「イマスグプロデューサー」平岡 直也:
くっすんさんのファンの方は、私の周りにもたくさんいて、今回は喜んでます。

まず、堅い話からですが、、、、コロナで仕事はどうですか?

タレントという仕事

「イマスグキャスター」 U.K.(楠 雄二朗):
めちゃめちゃ影響を受けてます!
コロナになってしまって、「ロケができなくなる=収入がなくなる」
皆さん、勘違いされてる方多いですが、我々は日雇い労働者なので、仕事をしてこそもらえるギャランティなんです。収入がガンと減りました。めちゃくちゃ不安でしたよ。

「イマスグプロデューサー」平岡 直也:
税金は昨年の収入に応じて払いますよね?収入がなくなると、、、不安はありますよね。。。

「イマスグキャスター」 U.K.(楠 雄二朗):
税金という部分での不安はなかったですね。一応、貯金もしてますし、仕事もちょこちょこはありましたし。
でも、何が不安かというと、自分がやりたい仕事ができなくなるんじゃないかという不安感に包まれましたね。僕は何かを発信する、紹介するという仕事がしたいのでね。テレビに出たらお金をもらえると思っている方多いですけど、それは東京の売れっ子さんだけですからね。

「イマスグプロデューサー」平岡 直也:
そうですよね。厳しい環境ですよね。(笑)よくわかります。

「イマスグキャスター」 U.K.(楠 雄二朗):
めちゃくちゃ稼げるというわけでもないですし。関西ではDJとして知っていただいていて、、、認知度も、好感度も高い中でありがたく活動をさせていただいていましたので、仕事はありました。薄利多売で色々な仕事の経験をさせてもらいました。でも、それがすべてなくなったので、それは怖かったですね。

ただ、好きだからこの仕事をしてるんですよ。

お金のためなら、別の合理的で安定した仕事をしています。僕の仕事は半年後どうなっているかわからないんですよ。フリーターより不安定な職業を選んでいるんですよ。関西ローカルのDJですしね。そんなに数字が上にはねることもなければ、ギャラが上がるわけでもないんですよ。それでも、何かを発信したい、自己承認欲求かもしれないですけどね。その好きな仕事がなくなるんじゃないかという恐怖は本当に大きかったですよ。

「イマスグプロデューサー」平岡 直也:
音楽の分野は、フェスの賛否ありますよね。ロックフェスなどの音楽を取り巻く環境は、コロナで大きく変わったと思いますか?

「イマスグキャスター」 U.K.(楠 雄二朗):
ライブハウスの運営している人がいるんですけど、1か月に1,000万以上の赤字だそうで。。。1年経った今も状況は変わらないんですよ。(2021年春)今はちょっとましになっていると言っても確実に赤字ですしね。ミュージシャンも発信する場所がないですしね。僕自身が何かできることはないかと考えた結果、ラジオだったんですよ。テレビは、意外にもろい面があるんですよ。多くの方が見る分、クレームも多いんですよ。今はクレームに弱い社会ですよね。ラジオは見えないですけど、ブースにシールドを置いて、対策すれば放送できますから。ラジオは災害に強いメディアだなと思いました。
そうは言ってもラジオも衰退しているのも事実です。でも、ラジオが僕の主戦場なので、ラジオを通して少しでもアーティストやライブを盛り上げようという思いでやっていましたね。

匿名で自由に言える時代に何を思うのか

「イマスグプロデューサー」平岡 直也:
今日お話ししたいのが、さっきおっしゃっていただいた「クレーム」ですね。今ね、クレーム社会ではないですが、オリンピックの選手にもクレームがあった、、、などありますよね。
個人的にくっすんさんに、誹謗中傷のようなメールなど、ラジオにクレームはありましたか?

「イマスグキャスター」 U.K.(楠 雄二朗):
ラジオに関してはなかったですけど、SNSにはありましたよね。
「調子に乗るな」とか。そういうのを見た瞬間、僕はブロックして気にしないですね。何一つ悪いことしてないですから、そういうのにふりまわされることがよくないですよね。
一番よくないなと思うことを正義で言っているつもりだとは思うんですが、僕にはコントロールしたいだけに感じるんですよ。よくない形での自己承認ですよね。それがすごく残念です。自粛警察とかありましたよね。それも人をコントロールしたいとう自己満足のためだけなんですよ。そういうものに振り回されている世の中に苛立ちを覚えますね。

「イマスグプロデューサー」平岡 直也:
コロナになって、自分が正しいと思うことと、くっすんさんが正しいと思うことと、それぞれの「正しさ」がありますよね。これまでは、そんな考え方あるんだと言っていたものが、「私が正しいから、あなたは間違っている」という、優劣をつけるようなことが色々なところで起きていますよね。

「イマスグキャスター」 U.K.(楠 雄二朗):
そういう人たちが増えるってことは、その人たちのストレスが増えてるでしょうし、暇にもなっていると思うんですよ。その暇がよくわからない正義感になって、マスコミやエンターテインメントを叩くのはすごくよくないと思うんです。僕はエンタメの味方したい、仕切りたいわけでもないです。フェスも今はするべきじゃないと思います。オリンピックについてコメント求められた時も、今はするべきじゃないと言いました。
でも、周りの人は「止められない」と言いました。「止められない」というのは、忖度(そんたく)なんですよ。止めるべき気持ちの中には、選手への申し訳ない気持ちもありますし、一方で、来年になれば交渉したらいいと思ったんですよ。もう決まっているというのは、お金の原理で決まっているんですよね。そういう忖度に腹立たしく思いますし、そういうことに振り回される世の中が嫌だなと思って発信しています。

「イマスグプロデューサー」平岡 直也:
今回このタイミングでのオリンピックはよくないと思われていたんですね。

「イマスグキャスター」 U.K.(楠 雄二朗):
そうです。でも、やると決めたからにはめちゃ見ましたし、応援しましたよ。「反対するなら見るな」と言う人いますよね?でも、僕は「反対したけど、やるなら応援したらいいやん」と思うんですよ。前に言っていたことと違うから良くないというのは違うと思うんです。人間はその場その場で変わっていけばいいのにね。そういう前と異なるから良くないと言うのが自己承認欲求なんですよ。

「イマスグプロデューサー」平岡 直也:
オリンピックを見て、熱が入ったのは、どの競技でしたか?

「イマスグキャスター」 U.K.(楠 雄二朗):
やはり連勝の柔道ですね。井上監督の指導の仕方のドキュメントを見たときに、色々な競技の話を聞いて、それをみんなに教え込んだんですよ。銀メダルだった選手に監督が抱きしめて、「俺のせいで金メダルを取らせてあげることができなくてごめんな」と言っていて、この人こそリーダーだな。選手に愛情を持っている。本当に一流の監督だなと思いました。

「イマスグプロデューサー」平岡 直也:
同世代トークで言うと、今回、金メダルが本当に多かったですよね。自分たちが子供の頃は、オリンピックは参加することに意義があるという時代で、大会に出て、1つ、2つ取れたらすごい時代でしたよね。
今回は非常に多くの方が取られていましたよね。今回見ていて、あれ?と思ったのは、アナウンサーさんが絶叫調で盛り上げてましたよね。その光景です。それを見ていると、自分の中で冷めてしまうものがあって、、、それはなぜかなと思いましたね。先ほど言われたように、オリンピックに反対の論調だったのに、急にわあーとなっているのがついていけない点なのかもしれません。

「イマスグキャスター」 U.K.(楠 雄二朗):
僕はコロナの点では反対でしたけど、やる限りはとことん応援しようという想いで見ていました。見るときに、何も感じなかったんですよ。
僕は発信する側ですし、アナウンサーさんの気持ちもわかるんですよ。そうするしかないんですよね。組織人ですしね。YouTubeだから自由に言えるんですよ。これが地上波なら言えないですね。そういう役割を冷静に見るから冷めなかったです。
ただ、メディアのあり方が、一時は政府にコントロールされていると言われてましたし、世界の日本の報道ランキングを見ても低くかったですよね。それだけ、日本の報道ががんじがらめになっている中で、テレビを信じている我々は、どう発信していけばいいかと思うようになりました。テレビ離れが進んでいますしね。娘も基本YouTubeを見ています。

僕が「テレビ面白いやん。豪華やん。」と言ったら、娘が「YouTubeは本音やねん。嘘ないねん。」と言ってたんですよ。今の子たちは見抜いているなと思ったんですよ。テレビは役割がありますよね。演者というね。僕もその一員ですし、一員でいたいですし。でも、本音で話せるか?というと難しいんですよ。
その中で、若い子たちはマスメディアからパーソナルメディアに移行しているんですよ。そこに対して、ようやくテレビもYouTube配信していますが、テレビと変わらないんですよ。本音ではないですよね。
例えば、アナウンサーさんがビール飲みながら配信とかね。でも、それを実際にすると不謹慎だからと言われるんですよ。
本音で戦わない限りはパーソナルメディアに勝てない時代がもうきたんだと思っています。