【不動産相続】抵当権付き不動産を相続する方法は?メリット・デメリットも徹底解説

抵当権とは、借りたお金を返済するために、不動産などの財産を担保にして、債権者が債務者に対して所有行使する権利のことです。

不動産の購入や相続の場合は、「抵当権付き不動産」として引き渡されることがしばしばあります。

これにより、物件ローンの返済が滞った場合は金融機関が所有する不動産を競売にかけることができます。

もし「相続した自分に返済義務はない」と借金を放置すれば、せっかく相続した不動産を手放すことになってしまいます。

今回は、抵当権付き不動産を相続するメリット・デメリットやその方法について徹底解説します。

抵当権付き不動産の強みを活かし、納得感の高い相続を実現しましょう。

抵当権付き不動産を相続するメリットは?

①不動産資産としての価値がある
②抵当権の償還による節税効果がある
③相続人の所有物として手放すことができる

①不動産資産としての価値がある

抵当権付き不動産は、抵当権がついていても不動産自体に価値があります。

相続した場合、資産としての価値があることから、将来的に売却や賃貸による収入を得ることができます。

②抵当権の償還による節税効果がある

相続した抵当権付き不動産を償還することにより、相続税や不動産取得税の課税対象額を減らすことができます。

・相続税の軽減

相続する不動産に抵当権が付いている場合、相続人が抵当権を償還し所有権を取得することで、相続税の負担を軽減することができます。

相続税の課税対象となる財産の価値は、相続人が所有する財産の価値から負債を差し引いたものとなります。そのため、抵当権の償還によって負債が減少し、相続税の課税額が減少することが期待できます。

・不動産所得税の軽減

相続した不動産を賃貸に出す場合、賃貸収入から不動産所得税が課税されます。

ここで抵当権を償還し所有権を取得することで、抵当権がない状態で不動産を賃貸に出すことができ、不動産所得税の負担を軽減することができます。

ただし、抵当権の償還には費用がかかりますので、その費用を差し引いた上で節税効果を考慮する必要があります。

また、抵当権の償還によって相続税の負担が軽減される場合でも、その金額は相続人の個別の事情によって異なります。

そのため、具体的な節税効果については専門家に相談することが望ましいです。

③相続人の所有物として手放すことができる

抵当権付き不動産は相続人の所有物となりますので、相続人が自由に手放すことができます。

ただし、抵当権が付いている場合は、抵当権を償還する必要があります。

抵当権を償還するためには、抵当権者との交渉や手続きが必要になるため、手続きが煩雑な場合もあります。

また、抵当権の償還費用は相当額になる場合がありますので、注意が必要です。

抵当権付き不動産を相続するデメリットは?

①抵当権がついていることによる制限がある
②抵当権の償還費用がかかる
③相続税の課税対象になる場合がある

①抵当権がついていることによる制限がある

抵当権がついている場合、抵当権者がその不動産に関する決定権を持っています。

つまり、相続人が不動産を自由に扱うことができないことがあります。

②抵当権の償還費用がかかる

抵当権を償還するためには償還費が必要となり、相続人がその責任を負うことになります。

なお、抵当権の償還には以下3つの費用がかかります。

・債務残高

債務残高は、抵当権の償還に必要な金額のことです。

抵当権者によって設定された抵当金額と、その残高に利息や手数料などを加算し求めます。

・事務手数料

抵当権を抹消する手続きに必要な手数料です。抵当権者や金融機関によって異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度がかかることがあります。

・登記手数料

抵当権抹消登記のために必要な手数料です。

不動産の所在地の登記所によって異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度がかかることがあります。

③相続税の課税対象になる場合がある

相続した不動産が課税対象になる場合があります。

相続税は、相続人が相続財産を受け取った場合に課税される税金です。

相続財産には、不動産や現金、有価証券、貴金属などが含まれます。

ただし、相続財産から相続税の控除が行われる場合もあります。

抵当権がある場合、その不動産の評価額から抵当権の債務残高分が差し引かれ、その差額が相続財産の評価額として課税されます。

つまり、抵当権がある場合でも、相続税の課税対象となることがあります。

ただし、抵当権に対する借入債務は、相続税の控除対象となる場合があります。

具体的には、相続人が相続税申告をする際に、抵当権に対する借入債務を証明して控除を受けることができます。

この場合、相続財産から借入債務を差し引いた金額が相続税の課税対象となります。

したがって、抵当権がある場合でも、相続税の課税対象となるかどうかは、その抵当権に対する借入債務の有無や金額によって異なります。

抵当権付き不動産を相続する方法は?

抵当権付き不動産は以下の手順をもとに、相続を進めていくのがおすすめです。

①戸籍謄本を取得する
②相続放棄の有無を確認する
③不動産の登記簿謄本を取得する
④抵当権の内容を確認する
⑤抵当権の償還の可否を判断する
⑥抵当権の償還手続きを行う
⑦相続税申告を行う
⑧不動産の所有権移転登記を行う

①戸籍謄本を取得する

相続人が相続人であることを証明するため、戸籍謄本を取得します。

②相続放棄の有無を確認する

相続人が相続を放棄する場合は、裁判所に相続放棄の届け出を行います。

相続人が相続を放棄しない場合は、次の手続きに進みます。

③不動産の登記簿謄本を取得する

相続した不動産について、登記簿謄本を取得します。

登記簿謄本には、不動産の所有者や抵当権の状況などが記載されています。

④抵当権の内容を確認する

登記簿謄本に記載された抵当権の内容を確認します。

抵当権の金額や期間、償還方法などを確認することが大切です。

⑤抵当権の償還の可否を判断する

抵当権の金額が相続財産に対して大きい場合は、償還が難しい場合もあります。

その場合は、相続人が抵当権を償還するか、不動産を売却するかの判断を行います。

⑥抵当権の償還手続きを行う

抵当権を償還する場合は、抵当権者と交渉し、償還手続きを行います。

償還方法には一括払いや分割払いなどがあります。

⑦相続税申告を行う

相続財産が一定の金額を超える場合は、相続税の申告が必要です。

相続税申告書を作成し、税務署に提出します。

⑧不動産の所有権移転登記を行う

抵当権を償還した場合は、不動産の所有権移転登記を行います。

不動産を相続人の名義に変更することで、相続人が正式な所有者となります。

抵当権付き物件を相続する際の注意点は?

抵当権付き物件を相続する際は、以下の点について注意しましょう。

・抵当権の有無と償還について確認する

相続する不動産に抵当権が付いている場合、その金融機関に対して債務があることになります。

相続前に抵当権の有無を確認することが重要です。

特に、抵当権の残高は必ずチェックしましょう。

残高は、抵当権者に問い合わせるか、登記簿謄本などで確認することができます。

また、相続した不動産に抵当権が付いている場合、債務を引き継ぐことになります。

債務を引き継ぐ場合、抵当権の償還を検討する必要があります。

その際、抵当権の償還額の確認ももれなく行いましょう。

抵当権の償還額は、残高に加え、債務整理費用や遅延損害金などの費用が発生する場合があるため、注意が必要です。

・遺産分割協議を円滑に進める

抵当権付き不動産を相続できる人が複数名いる場合は、遺産分割協議を開き、誰がいくら遺産を相続するのかを決める必要があります。

遺産分割協議は大金を扱う取引ゆえ折り合いがつかないことが多いです。

そのため、相続人同士のコミュニケーションは非常に重要となります。

不動産の抵当権がある場合は、債権者との交渉も必要となるため、相続人同士が協力し合って進めることが望ましいです。

また、不動産の抵当権がある場合は、遺産分割協議の結果を公正証書にまとめることが必要です。

公正証書は、裁判所や公証人に作成してもらうことができます。

抵当権付き不動産の相続は不動産鑑定士に相談を

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これにより、遺産分割協議などの相続手続きを円滑に進めることもできます。

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