目次
新企画「儲かりまっかTV」好評スタート!!!
出演
さくら不動産鑑定株式会社 代表取締役
数百億の大規模案件等、数多くの鑑定実績を持つ。
関西で絶大な知名度を持つ、ラジオDJタレント。
毎日放送「ちちんぷいぷい」10年レギュラー出演
儲かりまっかチーム
プロデューサー:福村 奈苗
ディレクター :澤田 祐多
企画 :濱口 龍一
カメラ・撮影 :澤田 祐多
編集・音効 :福村 奈苗
賃貸のお引っ越しトラブル。かさむ退去費用・・・
U.K.:
「儲かっりまっかTV」ナビゲーターの楠雄二朗、U.K.です。さあ、今回のお客様はこの方です!
飛松先生:
不動産鑑定士の飛松です。よろしくお願いします。
U.K.:
よろしくお願いします!
いやあ、すこぶる再生回数が伸びてますね。特に先生の回は!
今は引っ越しシーズンなんですか?
飛松先生:
一番の引っ越しシーズンは、入学や卒業時期とかぶる春ですね。4月前後。
あとは、会社によっては12月とか1月も多いかもしれないですね。
U.K.:
引っ越しに関する一番のトラブルの元というのは、賃貸の退去にかかる費用だと思うんです。
あのー、僕も経験があって大学生の時の話なんですが、当時、埼玉の賃貸に住んでいたんですね。
で、退去する時に、室外に設置されていた給湯器のパイプが冬に凍って破裂していたみたいで、
その費用を払うように大家さんに言われて、15,000円くらい負担したんですよね。
飛松先生:
それはー、明らかにオーナーである大家さんが負担すべきものですね。
U.K.:
やっぱりそうですよね!
大家さんには「入居時から“給湯器の電源はけさないように”言っていた」と言われたんですよ。
でも、そんなこと僕はすっかり忘れてて…。
飛松先生:
瑕疵に対する過失がどちらにあるかで費用負担って変わってくるんです。
このケースで、もしU.K.さんに過失があったのであれば支払わなければいけない費用ということになりますが、
ただ、その過失を立証できないのであればオーナーが負担しなければなりません。
U.K.:
過失の立証って言っても、言った言わないの水掛け論ですもんね…
飛松先生:
そうですね(笑)
なので、オーナーさんが負担するべきだったと思いますね。
U.K.:
僕はまだその時学生だったから…仕方ないかと思って大家さんの言うがままに折れてしまったんですよね。
でも、今なら…とことん戦いますよ!15,000円かけて!ほんまに。
だってこの番組で知識を得てますからね!
「鍵交換代」はオーナーが負担すべき費用だった!?
U.K.:
賃貸物件を退去する時に、よく鍵交換の費用を請求されると思うのですが、これについてはどうなんですか?
飛松先生:
答えとしては、2パターンあります。
まず支払わなければならない場合というのは、入居時の契約書に、鍵交換代については賃借人(入居者)が支払わなければならないという記載があり、ハンコを押してしまっている場合です。
U.K.:
なるほど、同意しているということですもんね。
飛松先生:
はい。ただ、契約書にそういった記載がないことも結構あって…その場合、鍵交換代については曖昧になっているんですね。
で、退去する時にオーナーさんは当然かのように「鍵交換代は払ってね」と言ってくるんですが、契約書に書いていない以上は払う必要はまったくありません。
鍵交換と言うのはテナント(入居者)を入れ替えるための費用なので、オーナーが負担しないといけないものなんです。契約書に勝手に書かれているだけで、本来は入居者は負担しなくていいということです。
U.K.:
へ~~、とことんむしり取るなあ!(笑)
飛松先生:
そうなんです(笑)
鍵の交換費用って、私が知る限りは8~9割がテナントさんが負担しているんですけどね。
U.K.:
そういうのって異議申し立てるべきですよね?
飛松先生:
はい。契約書に記載がなければ、ですね。
U.K.:
きちんと契約書をチェックした上でってことですね。
でも、入居時の契約の際に鍵交換代についての記載を消してくださいって言えないじゃないですか…
飛松先生:
言えますよ。
U.K.:
え、言えるんですか?
飛松先生:
はい。オーナーさんに「じゃあ、(テナントに)入ってもらわなくていいです」って言われたら困りますけど、
言ってみることで、契約書から記載を消してくれることはあります。
U.K.:
そうなんですか!
やっぱり部屋を借りたい立場にとっては、そのへん上手いことやりたいから…言いづらかったりしますよね。
でも、基本はテナント側は払わなくていいということですね。
うわ~、知らんかった。知らん事だらけですね!
「壁紙(クロス)の張り替え代」は誰が負担する?
U.K.:
壁紙はどうなんですか?
飛松先生:
ちょっと難しい言い方になるんですが、壁紙には「経年劣化」というものがありまして。日焼けもそうですが、日常生活をする中で汚れって出るじゃないですか。
家に3年住んだら3年分の汚れって出ると思うんですが、
壁紙の張り替え代としてテナントが負担しないといけないケースというのは、3年住んで10年分くらいの汚れを出してしまった場合です。
例えば煙草のヤニで壁紙は汚れるので、ヘビースモーカーだったりするとテナント側が払わないといけないですね。
U.K.:
ほうほう。
飛松先生:
なので、普通に住んでいる限りは壁紙の張り替え費用のオーナー負担ですね。
U.K.:
なるほど。じゃあ、ポスターとかカレンダーを押しピンなどで壁に貼る時に空いた穴なんかはどうですか?
飛松先生:
それは過失に当たる場合もあるのですけど、
「耐用年数」っていうのがあって、壁紙って5~7年で物としての価値はなくなるんですね。
なので、5~7年住んでる部屋であれば壁紙に多少の傷があったとしても、
「張り替え費用はオーナーが負担してくださいね」って言えるんです。
U.K.:
視聴者さんがそのまま言えるように、ぜひもう一度お願いします!
飛松先生:
「自分で壁紙に穴をあけてしまいました。」
「でも、長年(5~7年)住んでいたので、もう壁紙の価値はないですよね。」
「なので、張り替え費用はオーナーが負担してください。」
って言えば、オーナーの負担で推し進められるということです。
U.K.:
ありがとうございます!皆さんはこのまま言ってみてください。
飛松先生:
まあ、大家さんとか間に入っている仲介業者さんの方が経験も知識もあるので、
結構、言いくるめられるんですよね。
なので、こういった知識を知ってチラッと会話の中で盛り込んでおくと、
「コイツ知ってるな」と思われるので、対応も全然違ってきます。
U.K.:
なんかもうみんなが敵に見えてきた…(笑)
じゃあ、クリーニング代ってどこまで払うべきなんですか?
飛松先生:
クリーニング代も賛否両論というか色々な考え方があって、
トイレやお風呂などの水回りがかなり汚れている場合は、テナントさんの過失として負担しないといけないこともあるのですが、
床とかは経年劣化で主張することもできるので、よっぽど汚していない限りはオーナーが負担すべきなんですよね。
U.K.:
ほうほう。
飛松先生:
あとは、半年とか短期で解約する場合はある程度テナントさんが負担しないといけないかなと思いますね。
だいたい2~3年以上住んでいればオーナーが負担するべきですけどね。
U.K.:
ほー、そういうものなんですか…!
ほんとにみんな…まるめ込まれていますね。見事にきれいに(笑)
じゃあ、入居時に入る「火災保険」は・・・?
U.K.:
あと、入居する時に必ず火災保険に入るように言われるじゃないですか。あれはどうなんですか?
飛松先生:
火災保険は、契約書に書いていれば入らざるを得ないという物件も多いんですけど、
私が持っている物件では、オーナーである私自身が火災保険に入ってテナントさんには負担がないようにしています。
U.K.:
それは良心的…。
飛松先生:
まあ、それが普通なんですけどね。本来は。
U.K.:
なんでその“本来”がどんどん曲げられていっているんですか?
飛松先生:
オーナーさんからすると、築年数が経っていくとどんどん賃料は下がっていくので、
その下がった分を何かで補てんしようとするんですよね。
「取れるところから取っておこう」ってなるので、鍵交換代とかクリーニング代とか火災保険料とか…小さな利益を貯めて行って下がった家賃収入をカバーしようと考えるんでしょうね。
U.K.:
家主さんにとってもビジネスですからね。色々な方法を考えるわけですね。良くも悪くも。
でも一番僕が腑に落ちないものがあるんですよ。…敷金・礼金!
U.K.が納得しない賃貸の風習 その1「敷金・礼金」
U.K.:
いくら家主の為とは言えど、不公平だと思うんですよね。
まず、敷金ってなんですか?
飛松先生:
敷金って何が目的かと言うと、
例えば、部屋を貸したとして入居者に夜逃げをされたら家賃を回収できないので、先に預かっているということなんです。
要するに、家賃の滞納などへの担保の役割です。
U.K.:
なるほど。じゃあ礼金は?
飛松先生:
礼金は文字通りお礼ですね。オーナーさんに貸していただいているっていう…
U.K.:
…これはいらないですよね?絶対要らないでしょ!
だって、(テナントに)入っていただいているんですよ!(笑)
飛松先生:
要らないと思うんですけどね(笑)
U.K.:
これは、どこから来た風習なんですか?
飛松先生:
日本独特だと思うんですけどね。海外では保証金って言うのはあるんですけど、礼金は…
U.K.:
聞いたことないですよね。
飛松先生:
まあ、不動産屋がうま~いこと作ったようなものだと思いますけどね(笑)
U.K.:
バレンタインデーにみんなチョコレート食べるようなものですね(笑)
上手いこと考えられていますね~。
・・・もっと腑に落ちないことあるんですよ。
U.K.が納得しない賃貸の風習 その2「家賃更新料」
U.K.:
東京は2年おきに更新しないといけないんすよ。関西はないでしょ?
飛松先生:
家賃更新料ですね。京都はありますよ。
U.K.:
京都はあるんですか!
飛松先生:
主に、京都と東京をはじめとする関東はありますね。
まあ、更新料も礼金と同じですね。
U.K.:
2年間住まわせてくれてありがとう…と。どんなけ稼ぎたいねん!
なんで京都と関東にはこれがあるんですか?
飛松先生:
何でなんでしょうね?京都と関東は昔からあるんですよね。
U.K.:
公家社会の名残なのかなあ。
これは変わらないんですか?法改正とか…
飛松先生:
廃止はなかなかしないんじゃないですかね。
オーナーさんも更新料ありきで収益計算して投資していると思うので…。
U.K.:
なるほど。じゃあ裏ワザとかはないんですか?
「もう払わへん。もう一銭もイヤや。」みたいな。(笑)
飛松先生:
裏ワザというか、私が以前賃貸に住んでいた時は入居する前に交渉していましたね。
U.K.:
ほ~。
飛松先生:
家賃を下げてほしいっていう交渉ももちろんできるんですけど、なかなかオーナーさんを頷かせることができないので、
敷金や礼金を下げてほしいっていう意見要望は、意外と通るんですよ。
こうして、契約時にかかる初期費用を抑えるというのは裏ワザとしてはアリだと思いますね。
U.K.:
へ~!
飛松先生:
家賃って、マンションとかだと隣のテナントさんの耳に入ると「あそこの家賃下げたんならうちも下げてよ」ってなることをオーナーさんは嫌がるので、家賃交渉はハードルが高いんですよね。
なので、敷金・礼金をついた交渉が良いと思いますね。
U.K.:
なるほど。それが一番イージーで波風立てずにできる交渉ということですね。
これから引っ越しを考えているそこのあなた!ぜひ参考にしてみてください。
これからも【儲かりまっかTV】をお楽しみください
いかがだったでしょうか?
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
文章校正:福村 奈苗
記事作成:福村 奈苗
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