【不動産】2022.08.26

【災害】不動産鑑定士・飛松先生に聞く「不動産鑑定士が考える災害リスク」

不動産鑑定士・飛松先生に聞く「不動産鑑定士が考える災害リスク」

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災害リスクを考えるのも不動産鑑定士の仕事です

私たちは建物のことだけではなく、エリアの災害リスクも調査します。

過去に起こった災害の経緯も調べますし、地歴調査といって、過去どのような土地だったのか、というのも追っていかないといけないので、そういったことを調査することがあります。

 

家を買う時、災害リスクを考える?

日本の方は、災害リスクを考えずに土地や住宅を購入する方が圧倒的に多いように感じますが、僕が例えば家を買うとしたらまず最初に調べるのは災害リスクです。

不動産って、例えば5000万円で購入して何もなければ、価値がゼロになることってないですよね。例え減ったとしても4000万円、3000万円だったりすると思うのですが、もしも災害が起こったらゼロになってしまう可能性もあります。そこだけは何とか守ろうということで、不動産を調べる時に災害リスクも一緒に調べます。

災害リスクを事前に調べるのは鉄則だと思っています。

 

不動産鑑定士の考える災害リスクとは

日本でいうと、まず台風ですよね。あとは地震、洪水、最近はがけ崩れなどの土砂災害も多いです。この辺りがもっともリスクとしては高いでしょう。

台風のリスクは読めない部分があるのですが、他の水害や土砂災害っていうのは結構読めるんですよね。危ない、危なくないというのはわかるので、そこはリスクヘッジとして知識を持っておくことが必要かなと思います。

災害リスクはどのように調べるの?

たとえば水害の場合は、市役所のHPにハザードマップがあります。この地域であれば浸水は1メートル、または3メートルや50センチなどいろいろとあります。

これは言ってはいけないことかもしれませんが、僕は基本的に1メートル以上の水害予測がされているところは買わない方がいいのかな、と思いますね。

また、埋立地も基本的にはやめた方がいいと考えています。人工的に埋めたところはウォーターフロントで人気があったりするのですが、やはり液状化の被害などもありますから。

 

どこに住めば安心なの?

日本は海や川、山に囲まれていますが、海と山以外のところって結構あるんです。平地はもちろんそうですが、丘なども含まれます。

大阪でいうと「上町台地」という大阪城のあるところがあるのですが、ここはほとんど地震のリスクがないと言われています。

「上町断層」という断層もあるのですが、あそこに城を建てたのは昔の方の知識と経験をもとに「あそこは大丈夫だ!」というものがあったからだと思います。

 

災害に強い建築工法は?

地震だけでいうと鉄筋コンクリートが一番強いです。ただ、デメリットとして大変建築費が高い、というのがあります。

木造は今はウッドショックで建築費が高くなっています。それでも鉄筋コンクリートに比べるとだいぶ安いですね。

地震のリスクで考えると、鉄筋コンクリートに比べて木造はつぶれたり半壊する可能性はあります。

ただ、木造の住宅も耐震基準が変わって、かなり大きな地震や台風でも大丈夫、となっているので、僕は普通の一般の住宅であれば木造で十分かな、と思います。

古い家だと基準を満たしていないのでリスクがありますが、最近の新しい家は基本的に震度6くらいの地震であればまず潰れることはないと言われています。

阪神大震災の時に、家がたくさんひっくり返っていたという印象をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

あの壊れている建物のほとんどが、旧耐震基準という昭和56年以前に建った建物なので、基準が緩かったんですね。ですが昭和56年の新耐震基準の建物はほぼほぼ潰れていないはずです。

 

災害リスク回避のために

災害リスクに関しては、まずハザードマップを見ること。そして海の近くの埋め立て地はちょっと危険かな、と。山も土砂が来そうな山のふもとも危険かな。

ベストはお城の近く。これが私のリスクヘッジです。

簡単なことなのですが、このルールさえ守っていればリスクは最小限で済むかな、と思います。

 

まとめ

・日本人は災害リスクを考慮して家を買う人が少ない印象。

・災害リスクは台風、地震、洪水、土砂災害。

・鉄筋コンクリートが一番強い建築方法だが、最近の木造住宅も震度6程度なら潰れることはないと言われている。

・災害リスク回避のためには、ハザードマップを見ること。海や山を避けること。そして城の近くが安全。