税理士・箕村先生に聞く!「転職時に気を付けておくべきお金の話」

税理士・箕村先生に聞く!「転職時に気を付けておくべきお金の話」

インタビュー動画はこちら

転職をする前に気を付けた方がいいこと

転職は大きく分けて2通りあると思っています。キャリアアップの転職と、キャリアダウンの転職です。

キャリアアップの転職はヘッドハンティングなどでよりよいところへ行くことで、キャリアダウンの転職は解雇に近い状態であったり、自分の思っていた場所と違った、という理由での自主退職などですね。

そのどちらかによって、気を付けないといけないところは変わってくるでしょう。

キャリアダウンの転職の際に気を付けること

次の転職先がすぐに見つかればいいのですが、このご時世ではなかなか次が見つからないということもあるでしょう。

その場合は失業保険という形で、以前働いていた会社の給料に応じて給付を受けられるのですが、それも辞め方によってすぐもらえる場合と、期間を置かないともらえないものがあります。

自己都合の退職だと給付を受けるまで3か月ほどかかってしまうので、その間に生活できるようなお金を貯めてから転職を考える必要があります。何も考えずにもう辞めてやる!と辞めてしまうのは、ちょっとどうかなと思いますね。

 

会社を辞める前にお金は用意しておくべき?

先立つものは必要ですよね。独身であればなんとかなるのかもしれませんが、家族がいる場合は難しいですね。

配偶者が働いているパターン、そうでないパターンとあると思いますし、さらに子どもがいるパターンもありますよね。そうなると養っていくには辞めたくても辞められない、という事情もあるでしょう。ですから最低半年くらいは何があっても大丈夫、という金銭的状況を作っておかないといけないのかな、と思いますね。

 

副業から本業へ。独立時の注意点は?

会社員時は毎月決まったお金を支払ってもらったり、もしくは働きに応じて手当てが増えたり、ということが保証されていました。ですが起業をして自分で会社を作るとなると、そういう保証が全くなくなってしまいます。

ですからよほど今後の商売のアテがあるとか、この仕事でやっていけるという裏付けがないと厳しいですよね。

どのような副業からの独立かというところにもよりますが、もしもその副業が今自分の働いている会社のネームバリューに基づいたものであればそのおかげという部分も大きいでしょうし、会社とは関係のない副業であれば、伸びていく可能性も含めしっかりと吟味する必要があるでしょう。

 

独立が成功するのはどんな人?

うちのお客様の中で独立している方は、もともと個人でやっていたのを法人化したとか、お勤めしていたのを独立したという方が多いのですが、独立で成功される方というのは元々在籍していたところで高給取りだった、という方が多いですね。

比較的ガッツがあって能力が高い方。そういう方が上がっていくのかな、という印象です。

結局、与えられた仕事をこなしてそこそこなのか、それ以上の能力を発揮して会社に貢献していたのか。そういうところが給与にも反映されているのであるとすれば、やはり後者の方の方が社会に出ても生きていく力はありますよね。

社会は厳しいですから、甘い考えで独立をしても、厳しい社会を勝ち抜いて事業を成功させている方からすると、そんな考えは見透かされてしまうでしょう。

転職で成功する人は10人に1人と言われているなど、そんなに甘い世界ではないようです。夢を見ているばかりの「夢見るユメコちゃん」ではだめですよ、ということですね。

まとめ

・転職にはキャリアアップの転職とキャリアダウンの転職がある。

・自己都合での退職では待機期間があるので、失業給付をすぐに受けることは出来ない。

・次が決まっていない場合、今までもらっていた給与6か月分ほどの貯蓄が必要になる。

・甘い考えで独立するのではなく、しっかりと自分の考えを持つことが大事。