税理士・箕村先生に聞く!「更正の請求を知っていますか?」

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更正の請求とは

確定申告をした際の内容について、例えば売上が多すぎた、経費が漏れていた、所得控除がもっと受けられていたのに計上をしていなかった、などの記載ミスがあった場合の救済措置で、正しい金額に再計算をして提出することを言います。

更正の請求に関しては個人の申告期限である3月15日から遡って5年以内の申告に対して行うことが出来ます。

 

更正の請求をしたことはある?

先ほどもお話ししましたが、所得控除のうちの扶養控除に入れ忘れた、というのがありました。これは配偶者が昨年は働いていたけれど今年は働いておらず、配偶者控除に入れなければならないのに忘れてしまっていた、という理由でした。

他には医療費控除の領収書が後から出て来て、まとめたら10万円を超えていたので、超えた部分に関して控除の更正請求をした、というケースもありました。

個人だけではなく企業も対象?

企業も対象になります。個人の方と同じように、売上や経費の計算が間違っていたので手続きをしたことがありました。

ただ決算が終わった後に更正の請求をかけると、数字がずれてきたりと大変です。

更正の請求とは、収めた税金を返してもらうという行為です。返す側としてはとても慎重になるんですね。そういう意味では要求される提出物や確認なども必須になるので、大変なことと言えばそうですね。

 

どれくらいでお金は戻ってくるの?

訂正すべき箇所が見つかる、または新たな領収書の発見などによって更正の請求をしたとすると、こちらが提出した書類を当然税務署が精査します。

そして請求が妥当であれば還付の手続きを行うという流れになるのですが、一ヶ月ないし一ヶ月半くらいはかかるでしょう。

 

年跨ぎでキャンセルがあった際は更正の請求?それともマイナス計上?

例えば年末の12月30日に売り上げが立ったとして、でもその仕事が翌年の1月2日にすぐにキャンセルになってしまったとします。

そうなると実際に確定したのは12月末なのですが、すぐにキャンセルが入っているので、確定申告に出す3月15日までには間に合うんですよね。

この場合は更正の請求をするというよりは、いったん計上をしてすぐにマイナス計算をした方がいいのかな、と思います。更正の請求は申告後にすることですから。この場合は申告するよりも先に明らかになっていますからね。

 

更正の請求はどこにするの?

更正の請求は、お住まいの地域を管轄する税務署に申告します。

確定申告書を提出する税務署に更正の請求というフォーマットがありますので、それに記入して請求をするんですね。

ただ更正の請求には手間がかかりますから、間違えないようにあらかじめ申告時に正しい計算をしておくのが、後々面倒にならなくていいのではないでしょうか。

まとめ

・更正の請求とは、確定申告の数字の修正をすること。

・請求から支払いまでは早くて一ヶ月ほどかかる。

・場合によっては更正の請求ではなく、マイナス計上などで数字を修正した方がいいことも。

・更正の請求は確定申告書の提出先である、住まいの最寄りの税務署へ行う。

 

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