不動産鑑定士・飛松先生に聞く「建築と不動産価格の高騰 日本が抱えるリスクとは」

不動産鑑定士・飛松先生に聞く「建築と不動産価格の高騰 日本が抱えるリスクとは」

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先生も肌で感じている「建築費用の高騰」

ニュースなどで建築費用の高騰が話題ですが、私も肌で感じています。現在自宅を建築中で、小ぢんまりとした家ではありますが、それでも昨年の建築単価に比べると2割ほど価格が上がっている印象です。。

実際の家の価格は秘密ですが、例えるなら4000万円の家が5000万円になっている、くらいの肌感覚ですね。

 

上がっている費用と上がっていない費用

まず、上がっていない費用というのはおそらくないのではないでしょうか。土地の値段も上がっていますし、木材の価格もウッドショック(建築用木材の価格高騰)で上がっています。

設備に関しても、例えばトイレやお風呂に関しては中国の工場がコロナ禍でストップしていること、世界的な半導体不足で高騰しています。そして一番影響があるのが運搬費ですね。世界的な原油高で輸送費が高騰していますから、その分が価格に転嫁しているということもあるのかもしれません。

 

ウッドショックはなぜ起きたのか

ウッドショック(建築用木材の価格高騰)は、もともと木材の絶対量というのがあるんですね。森がどれくらいあるのか、というのもそうなんですが、先進国というのはそんなに人口が増えていないので、昨年年間100万棟建てていたのを今年は倍の200万棟、ということはないんです。

ですが人口が急激に増加している地域では、今まで建てていなかったところにどんどん建てています。

そういったところに木材がどんどん引っ張られていくので、普段輸入できていたものが全然なくなってしまう。では違うところから輸入しよう、高くても輸入しよう、そうしないと経済が廻らないから、といろいろなところから高く仕入れることになり、どんどん競争で上がっていったというのが一番の理由です。

建築費用の底は「今」!?

地球全体で見ると人口は増え続けています。そうすると家の需要も増えるので、建築費用はますます高騰していくでしょう。今後下がる可能性はほぼなく、むしろ今が「底」かもしれません。

現在はウクライナとロシアの戦争などで高騰しているという側面もありますが、戦争が終結したとしても今の水準から下がることはほぼないのではないでしょうか。横ばいか、上がるかどちらかだと思っています。

 

ウクライナとロシアの戦争の影響

なぜこの2国の戦争で日本の建築費に影響が出るのかというと、まずロシアから輸入しているものが多いんですね。木材もそうですし、原油もそうです。それが経済制裁の影響で完全にストップしてしまっているので、ロシアから輸入していた木材をカナダから代わりに仕入れる、ということもしています。距離が長くなりますので、当然輸送費も高騰します。

例えば100万円で輸入していた木材も、150万円になってしまう。そうなれば当然消費者に降りて来る値段も上がります。

家を建てる場合、インテリアをどうしようと考える人は多いが、建てる前のことを考える人は意外と少ないんですね。実は、家を建てる場合、建てた後よりも建てる前の方が重要なんですね。

 

将来何が高騰するのか、予測は可能なのか

正直、僕らにもまったくわかりません。ウクライナとロシアの戦争にしても、誰も本当に戦争が始まる何てってもみなかったでしょう。そういう突発的なことや、大地震などの天災が起こるとその分輸送費も上がって原油も上がります。でも、そんなことは誰にも予測できませんよね。

予測できなことはある程度仕方のないことだと思うんです。原油が上がるか下がるか、そういったことは世界情勢をなんとなく見つつ、突発的なことはもう仕方がないことだという考え方をしないと、なかなか将来を読むのは難しいのではないでしょうか。

 

カントリーリスク、日本は低め

日本の場合、土地のカントリーリスクはあまりないのですが建物のカントリーリスクはあるんですよね。地震大国ですから。大地震が起きれば建物がつぶれてしまう可能性は大いにあります。

さらには台風や洪水なども多いので、価値が著しく下がるリスクは先進国の中でもかなり高いと言われています。それらをリスクヘッジするためにも、保険に入ることも必要になるかもしれませんね。

 

家を建てることを躊躇してしまいそうになった方へ

今日いろいろなお話をしてきて、家を建てること自体にリスクを感じる方もいるでしょう。

実際、僕も今自宅を建てていて、明らかに高いのはもうわかっているんですけど、あと何年生きられるかわからないので、自分がやりたいことを諦めるのではなくてもうひと頑張りして夢を実現していくこと、いろいろなチャレンジをしていくのが重要なのかな、と。

かといって会社に家を建てたいから給料を上げて欲しいと言ってもなかなか経営者は「はい」とは言いません。ではどうするかというと、現状の給料を何とか維持しつつ、違うことで稼ぐ。例えは副業をするとか、投資をするとかですね。そうすることで月に30万円の手取りに副業や投資の分をプラスして40万、50万円にすれば生活も潤います。

その一環として不動産投資はアリだと思いますし、お勧めは何度もお伝えしていますが都心の中古戸建ですね!

まとめ

・建築費用は肌感覚で二割増し。

・ウッドショックや半導体不足、燃料費の高騰などが主な原因となっている。

・建築費用は高騰しているが今が「底」。今後は横ばいか上昇していくだろう。

・将来何が高騰するかは専門家でもわからない。

・日本の土地はカントリーリスクが低いが、建物はカントリーリスクが高い