【賃貸】不動産鑑定士・飛松先生に聞く「知らぬは大損!? 実は退去時に払わなくていい費用TOP3」

不動産鑑定士・飛松先生に聞く「知らぬは大損!? 実は退去時に払わなくていい費用TOP3」

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物件契約時、契約書の備考欄に書かれている「アレ」

契約書の備考欄に、退去時に支払うべきとされる費用が書かれていることがあります。

この項目にはもちろん支払わなければならない費用もあるのですが、中には支払わないでいい費用が記載されていることも。

中でも、女性や高齢者の方は知らないことを利用されて、余計な費用を払ってしまっているというケースが多いんです。

今回はこのケースについて、ランキング形式でお話をしていきます。

 

賃貸退去時に払わなくていい費用 第3位

第3位は「壁紙の交換費用」です。

住んでいた部屋の壁紙について、退去時に汚れたため張り替えるので費用を支払ってください、と言われることがよくあるでしょう。実は、基本的に壁紙の費用を入居者が支払わなければいけないケースというのはほとんどないんです。

逆に支払う必要のあるケースとしては、飼っていたペットが爪とぎなどで傷をつけてしまった場合や、ヘビースモーカーの方が部屋で大量に喫煙し、壁紙が黄色くなるくらい変色してしまったなど、そういったケースの場合は過失となるので支払う必要があることも。

ですが普通に日常生活を送っていて、その中で経年劣化してしまうというのはもう仕方のないことなので、その汚れに関してはオーナー負担で壁紙を変えてください、というのが法律の立て付けになっています。

ちなみに壁紙の耐用年数は5年から7年ほど、と言われています。

 

賃貸退去時に払わなくていい費用 第2位

第2位は「床」です。

床、特にリビングや洗面所の床って、結構へこむことが多いんですね。リビングであれば冷蔵庫を床の上に載せますし、洗面所であれば洗濯機を置きます。その重みで、フローリングというのはどうしても沈んでしまうんです。3~5年経つとかなりへこみが出てしまうのですが、これも経年劣化という立て付けになっているので払わなくていいんです。

床がへこんでいるのって見た目はかなり不細工になりますよね。そこを変えるためには結構費用が掛かります。その為、オーナー側は払いたくないのでテナントに「これだけへこんでいるので費用を出して代えてください」と言うのですが、実は払う必要はありません。

 

賃貸退去時に払わなくていい費用 第1位

第1位は「鍵の交換費用」です。

鍵の交換代金を退去時に支払う、と契約書に書かれているのがとても多いです。

今いるテナントが退去して新しいテナントが入る際、防犯のために鍵を変える必要があります。この交換作業は退去するテナントのためではなく、オーナーが新しいテナントのために代えないといけないものですよね。この費用を退去するテナントが支払う必要はないんです。

時々「退去時の鍵の交換代金は不要」と謳っている物件もありますが、別に優しいわけではなく当然のことを書いているだけなんです。

 

実際に退去時に主張しても大丈夫?

今日お話しした退去時の費用について、退去する際に突き返しても大丈夫です。

むしろ、突き返すことで「この人は知っている人だ」ということで、足元を見られなくなるでしょう。

実は僕も若い頃に、一度鍵交換の費用を支払ったことがあります。よくよく調べたら払わなくていいということを知って、なるほどな、と思いましたね。不動産鑑定士である僕も知らなかったので、一般の方で知っている方はさらに少ないのではないでしょうか。

 

番外編・他にも気にした方がいいところはある?

ペットを飼っている方は、退去時に揉めることが多いですね。やはりペットが壁や床につけてしまった傷が問題になることがあります。

その中で、そもそもペットがつけた傷なのか、もともとついていた傷なのかがわからないというケースがよくあります。元々ついていた傷だとしても、証拠がないので泣き寝入りをするというケースも。

僕がよくアドバイスをするのは、入居の際には携帯電話などで写真を撮っておくこと。証拠を残しておくことが大切です。

オーナーの中にはずるい人もいて、あれもこれも請求してやれ、みたいな方もいますので、注意しましょう。

 

まとめ

・契約書の備考欄に書いてあっても、支払う必要のない退去費用がある。

・壁紙や床は経年劣化での汚れなどが考慮されるので、支払う必要がないことも。

・鍵の交換費用もオーナー負担が本来の筋である。

・入居時にあらかじめ汚れや傷の写真を撮っておくと、退去時に役立つことも。

 

次回のコラムは「賃貸物件を借りる際のテクニック トップ3」。
素人には絶対に知ることのできない不動産業界の隠された常識や、気になる「事故物件」の見分け方まで!

賃貸物件を借りる際のテクニックについて、飛松先生に詳しくお話を伺いました。