【税務調査】税理士・箕村先生に聞く!「税務署のNGワード」

【税務調査】税理士・箕村先生に聞く!「税務署のNGワード」

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税務署の立ち合い調査

今まで、法人、個人、相続の調査も含めて、税務署の調査に立ち会った経験があります。

税務調査は一般的な調査で2日、長くなると3日ほど、いわゆる実地調査といって実際に会社に税務署の担当者が会社に来て調査をします。

税務調査では何を見られるの?

税務署から調査官が来て、初日の午前中は社長や経理責任者と面談を一時間ほどします。それが終わると会社が備えておかないといけない決算書や調書類、領収書などの帳票資料を見て調査を進めていくという流れになります。

 

架空がバレるきっかけは?

税務署がチェックをするのは「正しく売上が計上されているか」「正しく経費が計上されているか」というところです。

正しくというのは、端的に言えば「架空じゃないかどうか」というところに繋がってきます。

税務署の調査官も、調査に入る前には過去の申請書は取引先の情報を事前に収集し、こういうところを聞かないといけない、見ないといけない、というのをいわば「予習」して臨みます。その情報を基に実際に調査した時に、これはどうかな、これはちゃんとしているな、と調査を進めていくわけです。

申告の数字に関しては、過去に積み上げられている売上のことであったり、または「資料せん」という税務署から一定以上の金額での取引があった際に届くおたずねの文書を見ることもあります。

他には過去に調査した先で情報収集したところと照らし合わせたり、事前にしっかりと調べてきていますね。

 

税務調査は「確信」があって行われる?

ほぼほぼ確信して来訪する場合もありますし、設立して間もないからとりあえず行ってみよう、という感じで来ることもあります。調査といっても、普通の調査からちょっと厳しい調査と段階があるんですね。

この調査というのは、税金が正しく申告されているかどうかを見に来ます。本当は100万円収めないといけないのに半分の50万円になっていないかとか、そういったことを調べに来るんですね。

そういう意味では利益の出ている、それなりに売上金も大きい会社、または社歴の長い会社が対象になってくるでしょう。

税務調査中の立ち合い中に遭遇したNGワード

具体的なNGワードというより、調査官も人ですから、やはり生意気な態度を取ったらいけませんね。例えば偉そうに物を言ったり、態度が悪く上から目線であったり。それは良くないです。

相手も人ですから、そういう態度を取られると「お?」と気合の入ってしまう方もいるでしょう。

あとは「逃げ口上」。これもよくありません。「俺は知らない」とか「経理がやった」とか、これらはNGワードですね。

今でこそ申告書にははんこを押しませんが、以前は署名をしてはんこを押していました。最終責任は経営者にあるということなので、仮に知らなかったとしてもそれは自分の責任であるというのが筋であると言いますか、相手には印象がいいでしょうね。

事業の背景など、なぜそうなったのか、という理由があると思うんです。大変だったとか、苦しかったとか。温情的なところも多少はあるでしょうから、きちんと背景を明確にすることが大切ですね。

 

まとめ

・実地調査では経営者や経理責任者との面談後、調査に入る。

・調査対象は確信があって決めることも、様子見で決めることもある。

・調査官は過去の資料などで予習をしてから調査に臨んでいる。

・税務調査中は真摯に対応することが大切。