【顧問弁護】弁護士 大山滋郎先生に聞く!頼れる味方? 顧問弁護士とは
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企業顧問の弁護士にはどんなことを頼める?
法律についての基本的な相談に乗ります、というのが一つですね。
顧問弁護士側からも会社に関係のありそうな法律情報を伝えたり、「こんな判例が出ました。こういう点に注意した方がいいですよ」というお話をすることもあります。
法律に詳しくない経営者はたくさんいる?
たくさんいらっしゃいますね。もともと経営者は経営の専門家であって、法律の専門家ではありませんから。法律を知っている経営者の方が上手くいくかと言うと、必ずしもそうではないですし。
以前に公正取引委員会の方と、公取法(公正取引法)をあまり守らずガンガン行く人の会社の方が大きくなりますよね、という話をしたことがあります。
ただ会社が大きくなるまではそれでもいいのですが、ある程度大きくなってもそれを続けていると大けがをするよ、というのが法律です。
会社を成長させる時には、良い悪いというのはいったん置いておいて、そのくらいガンガンいく人じゃないとなかなかうまくいかない、ということもあるでしょう。
ただしどこかで切り替えをしないと、次に転んだ時には本当に大変なことになりますよ、ということです。
顧問弁護士を検討すべき具体的な時期は?
実際に顧問弁護士を雇おうとするタイミングというのは、どこかで軽くつまずいた時に、というケースが多いですね。
例えば、何人か雇用をしていく中で、一人問題社員がいる。周りからも総スカンを食らっているけれど、本人は一向に辞めない。このような問題が起きた時に初めて法律事務所の弁護士のところに相談に行き、その結果、では今後は顧問になってやっていきましょう、となるのが1つのパターンでもあります。
問題としては人の問題がやはり多いですね。一人でやっている時に問題がなくても当然ですが、だんだん人が増えてくることで問題が出てきます。
人と人との調整も必要になってきますし、仲間だけで部活のようなノリでやっている時には誰も労働基準法を気にしなくても、正式に人を雇っていくとそういうわけにもいかない。
場合によっては「ブラック会社じゃないか」と言われてしまうこともありますよね。このようにいろいろな問題が出てきます。
以前に比べ、企業に対する社会の目は厳しくなっている?
昔の価値観ではかえって美談になるようなことも、今やってしまうと大問題になってしまいます。それくらい、企業に対する社会の目は厳しくなっています。
パワハラ防止法なども出来ましたね。昔は本当にひどかったです。私自身も若い頃に会社員をしていましたが、人を呼びつけて隣に立たせて、1,2時間説教をする上司がたくさんいました。今だったら大問題ですよね。