【不動産】不動産鑑定士・飛松先生に聞く「世界と日本の不動産の違い」

不動産鑑定士・飛松先生に聞く「世界と日本の不動産の違い」

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日本の不動産は「高い」のか「安い」のか

日本の不動産は世界に比べると割安である、と言われています。

具体的に比較をすると、日本で最も土地が高いのは東京なのですが、世界的に見て不動産価格が高い香港やシンガポールに比べると、その価格は半分以下であると言われています。

不動産価格決定の要因とは

需要と供給のバランスですね。その不動産を欲しいという需要が多くなれば不動産価格が上がりますし、供給が多ければ売れ残りも出るので不動産価格は下がります。

日本は国土が狭くて人口の多い国なので、普通に考えれば需要、欲しいという方が多くなって不動産価格が上がるというのが一般的な流れなのですが、そこから考えるとまだまだ安いですし、世界的にもそう見られています。少々特殊な状況ですね。

海外では香港の土地が世界で一番高いのですが、面積も狭く人が密集し、富裕層も多い。その為土地が高い、となっています。

また韓国のソウルと東京、台湾の台北と大阪がほぼ同等で、ソウルと台北では約1.52倍の差です。経済規模などから考えると不動産価格が高いなと感じますね。

不動産価格と安全性 

カントリーリスク、というのも不動産価格に大きく影響をしています。

例えば独裁国家であると、突然国の法律が変わって土地を接収されてしまう、ということも起きないとは言えません。

また、戦争が起きるリスクもそうですし、特定の宗教を信仰する国家は避ける、という投機家の方もいます。

不動産価格上昇可能性のある地区 イベントと不動産価格の関係

今後値上がりが期待出来るのはミャンマーやタイなど、アジアのまだ先進国ではないけれど、人口がどんどん増えていって経済の発展していっている地区ですね。こういった地区は今後不動産価格も上がっていくだろうと言われています。

また不動産価格には世界的なイベントも関係しています。

例えばオリンピックや万博など、そういった世界的なイベントがあると世界のお金が流れてきますので、不動産価格にもいい影響が与えられて上がっていく、と言われています。

日本での直近の大きなイベントでは東京五輪2020がありました(2022年夏開催)。ただこちらはタイミング悪く新型コロナの流行と重なり、上げ幅はかなり小さくなってしまったと言われていますね。

次の大きなイベントは2025年の大阪万博ですが、こちらもそこまでは不動産価格の23割上昇しますかと言われると、正直そこまでの効果はないのではないかと想定しています。

日本の不動産は買い時?

難しいところで、日本でも不動産価格が上がっているエリアと下がっているエリアがあるので、そこの目利きさえしっかりと出来れば、購入しても大きく値下がるということはないかと思います。

目利きについては、不動産鑑定士に聞くのが一番ですね。もちろん、僕もご依頼はお受けしています。