小売り、サービス業の方必読!町の電気屋さんが、いかに地域一番になったのか②

前号に続き、でんかのヤマグチの販売戦略の柱である、「地域限定」「買ってほしいお客様を絞る」「高く売る」についてお示しします。

①地域限定

お客様の商圏を町田市と旧相模原市に限定しました。なぜ限定したかというと、自社の理念である、「ヤマグチはトンデ行きます」を実践するためです。遠くのお客に商品の配送などをしていたら、イマスグとんで行くことができなるからです。

②お客様を絞る

心を込めて精一杯のサービスをしても、クレームばかり言うお客様は顧客台帳から外す、また年に一度もリピート購買をしていただけないお客様も台帳から外しました。古参の社員はお客様に失礼だ!と言って、猛烈に反対しましたが、山口社長が量販店と同じことをしていたのでは生き残れないと繰り返し言い聞かせ、最終的に納得させました。

③高く売る

すぐ値切るお客様は外す(私です)、よく買ってくれるけどいつも値切るお客様も外す、量販店のチラシ持ってきて合わせてくれと言うお客様も外す(これも私です)、それまでは、値切られても想定内であれば売っていましたが、山口社長は値引き販売を完全に止めさせ、値切り客を見事に顧客台帳から外しました。(交渉も対面で買う時の楽しさですが・・)

この3つを徹底したら、お客様がなんと3分の1になったそうです。しかしこの3分の1のお客様だけでいい、多くのお客様は要らないから、関係性をつくれ自社の理念に共感していただけるお客様に高く買ってもらう、高く買ってもらえるだけのサービス、ホスピタリティをすることを徹底したそうです。

他のVS量販店戦略ですが、売掛を止める、売上げ計画ではなく粗利計画にする、月次粗利決算を行い半年して出来たら次に日次決算にすることなどをされました。また粗利が1か月に200万円以上の人はプラチナ、180~200万円は金、150~180万円は銀、100~150万円は銅、100万円以下は鉄クズというようにランク分けをしました。そして日々の粗利上位5名には、自宅にありがとうFAXもしました。(しかし鉄クズとは・・でもいないそうです)

社員は自宅にありがとうFAXが来ると、家族からほめられるのでより頑張るようになる、このような仕掛けも取り入れて日次決算を行い、確実に粗利目標を達成していく仕組みをつくられました。(若干やらしい感が・・)

こうしてでんかのヤマグチは、脅威の粗利率45%を達成しましたが、もちろん社員は経営理念とビジョンに真摯に向き合われ、活き活きかつ必死に働いておられます。なかなかマネが出来ることではなく、同社の様に徹底することはなおのこと難しいことですが、是非なにか参考にして頂ければ幸いです。